植物観察記 19 2005年9月  


2005/9/2-- コバノカモメヅル (ガガイモ科)

 淀川の堤防の上を歩くともう秋らしいの風が頬をなでます。
 草地ではワレモコウなどの秋を感じさせる花が咲いています。
 ヨシの葉にはコバノカモメヅルのつるが絡み、小さな花をつけていました。
   
2005.9.2 枚方市磯島




2005/9/2-- スズサイコ (ガガイモ科)

 堤防の草地にスズサイコが実が風に揺られていました。
 定期的に草刈りがされる場所にはこういった植物がまだ残っているのですね。
     
2005.9.2 枚方市磯島




2005/9/2-- ウシノシッペイ (イネ科)

 スズサイコの近くにはウシノシッペイが小群をつくっていました。
 名前は花穂の形が竹箆=しっぺい(竹を割って作った牛をたたくムチ)に似ている
 ことから。
     
2005.9.2 枚方市磯島




2005/9/2-- マルバルコウ (ヒルガオ科)

 山手の造成地に作られた遊歩道の植木にマルバルコウが絡みついていました。
 近隣の交野市では多く見られますが、枚方市内ではまだ少ないようです。
   
2005.9.2 枚方市津田山手2丁目




2005/9/4-- オミナエシ (オミナエシ科)

 淀川の河川敷の草地の中にオミナエシの花が咲いていました。
 山手には少ないながら見られますが、河川敷では稀のようです。
   
2005.9.4 枚方市伊加賀




2005/9/4-- ヤノネボンテンカ (アオイ科)

 ヤノネボンテンカも河川敷で花を咲かせていました。
 南アメリカ原産の落葉低木で、園芸用に渡来したものと考えられています。
 花は朝に開き、も夕方にしぼみます。

2005.9.4 枚方市三矢




2005/9/4-- ヒメマツバボタン (スベリヒユ科)

 街中の人家の並ぶ路地ぎわのヒメマツバボタンです。
 花がきれいなため除草を免れたものと思われます。
 ヒメマツバボタンは熱帯アメリカ原産で、古くから暖地には帰化していたようです。
   
2005.9.4 枚方市北中振1丁目




2005/9/9-- シリブカガシ (ブナ科)

 公園に植えられているシリブカガシに小さなドングリがたくさん実っていました。
 同属のマテバシイと違ってシリブカガシは秋に開花します。
 
2005.9.9 枚方市王仁公園




2005/9/17-- クヌギ (ブナ科)

 森を歩くと足元にはクヌギのドングリがたくさん転がっていました。
 きれいなドングリを見つけるとつい手が出てしまう・・・。
     
2005.9.17 枚方市穂谷




2005/9/17-- アベマキ (ブナ科)

 クヌギによく似たアベマキのドングリも近くにたくさん転がっていました。
 ドングリの形も微妙に違いますが、殻斗もよりぶ厚いです。

2005.9.17 枚方市穂谷




2005/9/17-- ヒメオニツユクサ (ツユクサ科)

 山手の水田の中に見かけたヒメオニツユクサです。
 稲穂と顔を並べて堂々と咲いていたのが印象的でした。
 
2005.9.17 枚方市穂谷




2005/9/17-- ウバメガシ (ブナ科)

 公園のウバメガシにも小さなドングリが実っています。
 ウバメガシのドングリの先端部付近には毛が目立ちます。
   
2005.9.17 交野市向井田2丁目




2005/9/18-- コナラ (ブナ科)

 コナラにも緑色の若いドングリがたくさん実っています。
 今年のドングリは昨年と違って豊作のようです。
 コナラの殻斗の鱗片はうろこ状です。
 
2005.9.18 枚方市穂谷




2005/9/18-- ムクロジ (ムクロジ科)

 神社の境内にあるムクロジの大木です。
 ムクロジは枚方市内ではいくつかの神社で見られますが、多くはありません。
   
2005.9.18 枚方市津田元町




2005/9/23-- ナンバンギセル (ハマウツボ科)

 今年もススキの株元にナンバンギセルの花が見られました。
 オオナンバンギセルは花冠裂片の縁に細鋸歯があり、北河内では見られません。
       
2005.9.23 四條畷市清滝




2005/9/23-- オオホソバシケシダ (イワデンダ科)

 オオホソバシケシダはホソバシケシダとシケシダの雑種です。
 ホソバシケシダより大きく、シケシダの細いタイプと似ますが、羽片の先は鈍頭
 です。
     
2005.9.23 交野市星田




2005/9/23-- タカヤマナライシダ (オシダ科)

 タカヤマナライシダはホソバナライシダとナンゴクナライシダの雑種です。
 裂片の幅はホソバナライシダより太く、小羽軸の表面の溝にはナンゴクニライシダ
 のような毛はありません。
   
2005.9.23 交野市星田




2005/9/24-- ヤナギヌカボ (タデ科)

 稲穂が実る水田の際にヤナギヌカボが花をつけていました。
 常に草刈がされる場所なので大きくなれず、目立ちません。
 湿地や水辺に生え、葉が細い。少なくなっている植物です。
   
2005.9.24 枚方市尊延寺




2005/9/24-- ハイイロチョッキリ (オトシブミ科)

 若いドングリのついたコナラの小枝がたくさん地面に落ちています。
 枝先に落とし主のハイイロチョッキリを見つけました。
 ドングリに卵を産んで、その小枝を切り落としてしまうのです。
   
2005.9.24 枚方市王仁公園